ご祭神である熊野速玉大神は、衆生の苦しみ、病気を癒す薬師如来として過去世の救済を、またお妃の熊野夫須美大神は現世利益を授ける千手観音菩薩、家津美御子大神は来世浄土へ導く阿弥陀如来として位置づけられ、山伏や熊野比丘尼によって熊野権現信仰は飛躍的な拡がりを見せ、全国に数千に及ぶ御分社が祀られるにいたりました。
参道を進むと、朱塗りの神門。 神門のなかに入ると、朱塗りの瑞垣。その向こうにやはり朱塗りの社殿が横に5棟並んでいます。
向かって左に礼殿があります。礼殿の前には第一本社と第二本社が並んでいます。第一本社は「結宮(むすびのみや)」といい、熊野結大神(くまのむすびのおおかみ。那智の主神)を祀っています。第二本社は「速玉宮(はやたまぐう)」といい、熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)を祀っています。
新宮には下記のように熊野十二所権現+神倉山の祭神の13社が祀られています。
社殿名 | 祭神名 | |||
上四社 | 第一殿 | 速玉宮 | 熊野速玉大神・伊邪那岐大神 | |
第二殿 | 結宮 | 熊野夫須美大神・伊邪那美大神 | ||
第三殿 | 証誠殿 | 家津美御子大神・国常立尊 | 上三殿 | |
第四殿 | 若宮 | 天照皇大神 | ||
神倉宮 | 高倉下命 | |||
中四社 | 第五殿 | 禅児宮 | 忍穂耳尊高倉下命 おしほみみのみこと | |
第六殿 | 聖宮 | 瓊々杵尊 ににぎのみこと | ||
第七殿 | 児宮 | 彦穂々出見尊 ひこほほでみのみこと | ||
第八殿 | 子守宮 | うが草葺不合尊(う=慮+鳥、が=茲+鳥) | ||
下四社 | 第九殿 | 一万宮 十万宮 | 国狭槌尊 くにさづちのみこと とよくむぬのみこと | |
第十殿 | 勧請宮 | 泥土煮尊 うひじにはにのみこと | ||
第十一殿 | 飛行宮 | 大戸道尊 おおとのじのみこと | ||
第十二殿 | 米持宮 | 面足尊 おもだるのみこと |
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