2018-08-14

竃山神社

和歌山市に宿泊。
まず最初に参拝するのは市の南部に鎮座する、旧官幣大社「竈山神社」。

神武東征の折、最初の難波上陸にて亡くなった神武天皇(初代)長兄の彦五瀬命(五瀬命)がこの地「竈山」に葬られた。。当社はその彦五瀬命の神霊を祀る神社であり、本殿の背後には彦五瀬命の墓と伝える竈山墓(かまやまのはか、宮内庁治定墓)がある。

森のような参道を抜けると「神門」が見えてくる。


重厚だが質素な拝殿。
ご祭神は、もちろん「彦五瀬命」。
左脇殿:彦五瀬命の兄弟神
稲飯命(いないのみこと)、御毛入沼命(みけいりぬのみこと)、神日本磐余彦命(かむやまといわれひこのみこと、初代神武天皇)
右脇殿:神武東征に従軍した随身
高倉下命(たかくらじのみこと)、可美眞手命(うましまでのみこと),天日方竒日方命(あめのひがたくしびがたのみこと)、天種子命(あめのたねこのみこと)、 天富命(あめのとみのみこと)、 道臣命(みちのおみのみこと)、大久米命(おおくめのみこと)、椎根津彦命(しいねつひこのみこと)、頭八咫烏命(やたがらすのみこと)
を配祀している。


本殿は、非常に見えにくいが、檜皮葺きの春日造りのようです。
神紋は、確認はできませんでしたが、「流れ三つ巴」紋、「子持ち三柏」紋とのこと。

日前神宮・國懸神宮(ひのくま・くにかかす)

紀伊國一の宮は、3つある。まずは、式内社、旧官幣大社「日前神宮・國懸神宮」に参拝。

 参道を歩いてゆくと、左手に「日前宮」の灯篭、右手に「國懸宮」の灯篭がある。



こちらは、参道で突き当たると左手に「日前宮」の本殿、右手に「國懸宮」の本殿がある
日前神宮は、日像鏡(ひがたのかがみ)を神体とし、ご祭神は日前大神、相殿に思兼命(おもいかねのみこと)、石凝姥命(いしこりどめのみこと)をお祀りしている。


 國懸神宮は、日矛鏡(ひぼこのかがみ)を神体とし、ご祭神は國懸大神、相殿に玉祖命(たまのやのみこと)、明立天御影命(あけたつあめのみかげのみこと)、鈿女命(うづめのみこと)をお祀りしている。

社伝によれば、神武東征の後の神武天皇2年、紀国造家(紀氏)の祖神である天道根命(あめのみちねのみこと)が、八咫鏡に先立って鋳造された鏡である日像鏡・日矛鏡を賜り、日像鏡を日前宮の、日矛鏡を國懸宮の神体としたとしている。
神紋は、一つで「たばねのし」紋。束ね熨斗である。

私は、日前宮は「ニギハヤヒ」を、國懸宮は「天道根命」を祀っているのではないかと思っている。

伊太祁曾神社



紀伊國一の宮、2つ目の参拝は、式内社(明神大社)、旧官幣中社「伊太祁曾神社」です。
ご祭神は、五十猛命(素戔嗚の子)。左脇宮に大屋都比賣命 (おおやつひめのみこと) 、右脇宮:都麻津比賣命 (つまつひめのみこと)の妹神をお祀りしている。
 神橋を渡ると、割拝殿という建物があり、そこを抜けると拝殿がある


中門風に、本殿を囲んでいる。

神紋は、「丸に太」紋。
本殿、脇宮ともに木造檜皮葺流れ造りのようです。
五十猛命の荒御魂をお祀りしている気生神社。

蛭子神社(ひるこじんじゃ)は、「伊太祁曽神社区域内に祀られていた22の産土神を、明治の神社合祀令によって合祀した」という。 中央の広い扉の奥に「蛭子大神」が祀られ、その左右と側面の細い扉のそれぞれに一柱ずつ、合計22柱が祀られている合祀殿。
古くよりこの石を撫でると首より上の病に霊験あらたかと伝えられる霊石。

毎年4月の木祭りで実演奉納されるチェンソーカービングで彫刻された龍神

 割拝殿に置かれたチェンソーカービングで彫刻された干支。
厄難除け木の俣くぐり・・・ 『古事記』に記される大屋毘古神(おおやびこのかみ:五十猛命の別名)の御神徳にちなみ、くぐると厄除けになると言われています。

ご神木

丹生都比売神社

紀伊國一の宮の3つ目。式内社(明神大社)にして旧官幣大社「丹生都比売神社」を参拝。
駐車場に着くと、鏡池に架かる「輪橋」が迎えてくれる。こちらは、淀殿が寄進したものです。




ご祭神は、第一殿:丹生都比売大神 (にうつひめのおおかみ)・ 第二殿:高野御子大神 (たかのみこのおおかみ)・  第三殿:大食津比売大神 (おおげつひめのおおかみ)・第四殿:市杵島比売大神 (いちきしまひめのおおかみ)。

こちらは、拝殿ではなく「楼門」です。1499年・室町時代の建立です。入母屋造桧皮葺・室町中期の三間一戸の代表的な楼門である。神紋は「三つ巴」紋のようです。

本殿は、一間社春日造り。一番右手は第一殿。四殿の左手に若宮がある。
すべてが美しい神社でした。

丹生官省符神社(にうかんじょうぶ)


和歌山から奈良へ向かっていますが、本日和歌山県最後の参拝神社は、
「丹生官省符神社」です。九度山町慈尊院にあり、空海によって慈尊院とともに丹生高野明神社として創建されたといわれています。

ご祭神は、丹生都比売大神 高野御子大神 大食都比売大神 市杵島比売大神 天照大神 誉田別大神 天児屋根大神 の 七明神。
神紋は「三つ巴」紋


本殿は、桧皮葺木造一間社春日造り三棟で、極彩色で美しい。



橿原神宮

畝山の麓に鎮座する橿原神宮へ。

創建は明治二十三年四月二日。 紀元二五五〇年にあたり、明治天皇によって創建された。 社殿は京都御所の温明殿(うんめいでん) および神嘉殿(しんかでん)を下賜されたものである。

言わずと知れた、神武天皇と皇后媛蹈鞴五十鈴媛命をお祀りしている。

一の鳥居と表参道
二の鳥居
「南門」
奥に見えるのが「北門」
「外拝殿」

神紋の「実付き抱き柏」紋

「内拝殿」
屋根の奥に幣殿の千木だけが見えた。

観ることはできなかったが、橿原神宮の奥は、内拝殿-幣殿-本殿の3つからなる。
本殿に、千木・鰹木は無い。御所の賢所を移築したものである。
本殿・幣殿(ほんでん・へいでん)
上の図をご覧ください。(橿原神宮HPより)
<内拝殿の回廊>

南門の南側に広がる15000坪の「深田池」